4月に入り境内にはミズバショウや福寿草が今年も顔を出してくれました。
先月は野球日本代表のWBCや、サッカーのW杯予選、はたまた大相撲では新横綱の稀勢の里が見事な逆転優勝を飾ったりと、スポーツ好きな私はたくさんの感動をもらった半月でした。
よくスポーツや日頃の生活においても『最後まであきらめるな。』というアドバイスを受けることがあります。先生やコーチに言われたことがある方も多いのではと思います。稀勢の里関も最後の最後まで諦めない強い思いが逆転勝利につながった、見えない力が働いたとインタビューで語っておりました。諦めない心、大事ですね。
さて、 『あきらめる』にはもう一つ書き方がありまして、『明らめる』と書くそうです。辞書を引いてみますとこちらの『明らめる』は
『物事の事情・理由をあきらかにする。 心をあかるくする。心を晴らす。』とあります。
もし自分がどうしようもない状況に陥った時、現実をもう一度、明らかに見つめてみる。それがもう一つの『明らめる』です。心を白紙にして、しみじみと現実を見つめてみると、心が平生となり、それまでは気がつかなかったものが見えてくるのかもしれません。決してマイナスな意味ではなく日々の生活の中で明らめること大事ですね。
仏様に手を合わせること、これも自分を見つめ直すという意味では、明らめる行為と言えるでしょう。それ以上に仏様は常に私たちを見守ってくださっております。どうぞ諦めない心と明らめる心、どちらも大切にいきましょう。
なむあみだぶつ
西方寺 住職
2017.4.2