サクラの季節になりました。実は、定義のサクラは毎年4月の後半頃に見頃になります。仙台市内のサクラが散ってこちらが咲く、そんな時間差も感じることができるのも定義の魅力かもしれません。
さて4月8日は仏教では『花祭り』と言いまして、今から約2500年前に、インドにお生まれになったおしゃかさまの誕生された日です。おしゃかさまはお生まれになったすぐに『天上天下唯我独尊』(てんじょうてんげゆいがどくそん)と口にされたと伝わっております。
『この世界において、私たちひとりひとりが尊い存在である』
と言う意味に解釈されています。
日本の歌手スマップの歌に『世界に一つだけの花』というのがあります。ご存知の方も多いのではないでしょうか。親しみやすいメロディーといい歌詞で私は聞くと元気が出ます。その歌詞の中に『もともと特別なオンリーワン』とあります。
私は子供のころ絵を描くのが苦手で、絵を上手にサラサラと描く友達を見て、なんで自分はこんなに絵が描けないのだろうと悲しくなったことがありました。『どうせ自分なんか・・・』なんて思っていました。でもおしゃかさまによればそれぞれが尊いわけですから、それはそれでいいのです。そんな自分も認めること、そして周りの人のことも大切に認めてあげる心が大事なのです。それぞれが特別なひとりなのですから。そう思えるとまた心が楽になります。
そうはいってもなかなかそう思えないことがたくさん起きてくるのが人生。ですから私たちは手を合わせて如来様に依りながら生活することを教えていただいております。どうぞこの気持ちのよい季節、人もよし自分もよしの心持ちで、如来様に手を合わせ(なむあみだぶつをお称えし)生活させていただけたらありがたいことでございます。
なむあみだぶつ
西方寺住職
2018.4.14