10月6、7日は定義如来の秋のご縁日、如来様の年に5回のご開帳の一つに当たっています。特に10月7日は今から33年前に五重塔が落慶した(完成のお祝いをした)日でありお寺にとってはとてもご縁の深い日です。
さて、今はちょうどラグビーのW杯が日本で開かれていて、日々熱戦が続いています。日本チームの活躍もまた目覚ましいですね。私は詳しくありませんが、ラグビーというスポーツは試合が終わると『ノーサイド』と言って敵味方関係なくお互いの健闘をたたえ合うのだそうです。素晴らしい精神です。今回のW杯でも、試合後に両チームの選手がひとつになって一列に並んで観客席に向かっておじぎをしている姿を何度も見ました。そのノーサイドの精神と外国のチームの選手が日本の文化に敬意を表してくれている姿は、清々しく感動的で、私はとてもうれしい気持ちになりました。
感謝するというのは、『ありがとう』と人に伝える事もひとつですが、相手を認める、敬意を表す、そういった行動でも示すことができるのだなと感じました。
よかったな、ありがたかったな、感動したなと思ったら、その思いを言葉や行動にして本人や周りの人に伝えると、する方もされた方もより気持ちがいいものになっていくのだと思います。
そうは言っても、いいことだと分かっていても、なかなかそうできない時もある。それが私たち人間だと仏教では教えていただいております。そんな時こそ如来さまに手を合わせ、なむあみだぶつとお唱えしましょう。如来さまのお護りをいただきながら、周りの方に感謝を伝え、明るい心で生活させていただきましょう。
和顔合掌
西方寺 住職
2019.10.7