おはようございます。
7月に入りました。大本堂うらの沢には夜になるとたくさんのホタルが飛んでいます。そんな梅雨の季節になりました。
先日、宮城県の沿岸部、気仙沼に呼んでもらい行く機会がありました。ある方のお家の敷地に小さな神社のような建物があります。聞けばそれは昔、ここ定義までなかなか来ることができない方達が代わりにお参りする場所、お店で言えば定義の支店ような場所といえばわかりやすいでしょうか。今回、その建物がお役御免で閉じる事となり、地元の方達に参列してもらい一緒に手を合わせ、法要を行って参りました。
その建物の中に入ると、安産のまくらが積んであったり、願いが叶った時に納める旗や折り鶴、そして『定義如来尊』と書かれた額が掲げてありました。そこはまるで定義にあるお堂に入ったかのような雰囲気で、気仙沼の方達の長年の信仰を感じることができ、とてもありがたい気持ちになりました。
気仙沼までは定義から車で約3時間、昔はもっともっと時間をかけてお参りされていたんだろうと、どんな気持ちで来られていたのかと思いを馳せてまいりました。
ここ定義には古くから現在にいたるまで、東北の沿岸の方が多くお参りされます。時間をかけてお参りされる、その距離が、その時間が、きっと人々の信仰を育んできたのでしょう。そういった多くの方達が信仰されてきた定義の如来さま。改めてその懐の深さを感じることができました。今月一ヶ月もどうぞ手を合わせ明るく前向きに精進いたしましょう。
なむあみだぶつ
西方寺 住職
2019.7.2 22号