こんにちは。9月に入りました。『暑さ寒さも彼岸まで』の言葉通り、台風も来ますが季節は段々と秋へ。境内にはさるすべり(百日紅)のピンクの花が綺麗に咲いています。
さて、今月のお題『夢』と聞いて、みなさんはご自分の夢がパッと口から出てきますか。身近な夢、大きい夢、それぞれにきっとあると思います。夢を考えることは楽しいことでもありますね。
私は近ごろ何度か、『自分の夢は?』と聞かれる機会がありました。普段から人には『夢をしっかり持って』と言ってきましたが、いざ自分が聞かれると、ぼんやりとしたイメージはあるもののはっきりと言葉にはできませんでした。
『夢は見るものではなく叶えるも』のという言葉もありますが、口に出すことによって自分自身にそれが無意識のうちに響いて、自然とそちらの方向に向かっていく。だから口に出すのが大切と聞いたことがあります。
先日、浄土宗の僧侶としてブラジルに行っている私の弟が、数日間、定義に帰ってきました。その時、夢の話をしていました。彼の夢はブラジルのクリチバという場所にお寺を建てること。それにはもちろん資金もいるし、土地もいる、協力者もたくさん必要です。一見途方もないことに聞こえるかも知れませんが、彼はいたるところでそれを人に語り、耳を傾けてくれる人、協力者を授かっていました。口に出すことで自分の挑戦したい気持ちがはっきりし、賛同してくださる方も出てまいります。
例えネガティブなことを周りから言われたとしても、それは気にしない、気にしない。心の持ちようが大切、やるのは他人ではなく自分です。やり方を工夫したり、時には強い気持ちでやりきる覚悟を持つことが重要なのです。
どうぞそれぞれに夢を持って明るく前向きにいきましょう。そして時にいろいろな思いが沸き起こってきたら手を合わせて仏様によりながらコツコツと生活させていただきましょう。どうぞよい秋をお迎えください。
和顔合掌
西方寺 住職
2019.9.10号