定義では山々の紅葉がピークを迎え、きれいに色づいています。今年は台風などの影響もあるのか紅葉が例年よりも遅れてきれいな期間が長いように感じます。
さて、先日、ひょんなことから、お寺の境内に古くからある小さな神社の内部の扉を、しばらく開けていなかった事が分かり、いろいろな人の協力を得てその内部の大掃除をしました。
するとその中からは明治時代や大正時代の住職が書いたお札や信者の方による納品などが出てきて、その歴史を感じることができました。
そして、以前とは見違えるほどに社の中がきれいになり、最後に皆で法要をして手を合わせ、新しく神社から戴いてきたお札をおまつりしました。
次の日にその場所をお参りしてみると、心なしかその周辺の雰囲気がパッと明るくなり、空気がすっきりとしているように感じました。
するとどうでしょう。それかららというもの、その神社にお参りする方をよく見かけるようになりました。きっとお参りする方々もその明るい雰囲気を自然と感じ取ったのかもしれません。そして何より、その神様がお喜びになったようにも感じました。この時強く思ったことは、当たり前のことですが、神様や仏様の周辺を常にきれいにすること、そして大切にお守りし、感謝の念を持って手を合わせることがとても大切だということです。神様や仏様の声は我々には聞こえませんが、いつも私たちのことをしっかりと見守っていらっしゃいます。
浄土宗を開かれた法然上人のお言葉をひとつ
衆生(しゅじょう)、仏を礼(らい)すれば、仏これを見給う。衆生、仏を唱(とな)うれば、仏これを聞き給う。衆生、仏を念ずれば、仏も衆生を念じ給う。
手を合わせ、きれいにすっきりとした心で生活させていただきましょう。
和顔合掌
西方寺 住職
2019.11.14