おはようございます。6月になりました。衣替えの季節、私たち僧侶の衣も今日から夏物へと変わり、心なしか身軽になった様に感じます。
周りを見渡すと、雪解けで大倉ダムの水が満ち、山々の新緑がモリモリと、自然の豊かさを感じる今日この頃となりました。
最近お参りの方々とお話をすると、日々の生活の中で、それぞれに色々な不安や恐れ、心に引っかかることなど抱えている方が多くいらっしゃることに気づかされます。誰でも多かれ少なかれ何かお持ちなのかもしれません。
そういう時は、一度その肩の荷を今日ここ定義で、手を合わせて頭を下げた時に、どさっと肩から落として、あとは如来さんとご縁を結んで、心軽くなって帰ってくださいねとお話させていただいています。
先日、おとなり山形県の『最上三十三観音』、観音様がいらっしゃるお寺さんにお参りをするご縁にめぐまれました。今年はご開帳の年だそうです。自然豊かな境内で観音様に手を合わせた時、本当に心が洗われて軽くなる思いがしました。定義にお参りされる方もこのような気持ちなのかなと思う瞬間でした。
自分の心が軽くなると、それが自分の周りにも伝わって参ります。もちろんそのことで心の不安などが全くなくなる訳ではないかもしれませんが、視点が変わったり解決の糸口が見つかったりと、いい方に進んでいくように私は信じております。私たちが過ごしている一瞬一瞬が人生の積み重ねだとすれば、心が喜ぶ方に焦点を合わせて生きて行きたいものです。
どうぞ今月もなむあみだぶつと手を合わせ如来さまのご加護いただきながら明るく軽く参りましょう。
なむあみだぶつ
西方寺住職
2022. 6.1 57号