こんにちは。7月になりました。先月末から急に暑くなって、一足跳びに夏が来たように感じます。みなさまいかがお過ごしでしょうか。さて、先月末、五重塔の池掃除をお寺の青年会やご縁の方がしてくださいました。すっきりきれいになりました。感謝です。
今月は五重塔ブルーライトの行事があります。これは定義に如来さまを安置された平貞能公(たいらさだよしこう)の命日に開かれる行事。今回は特別なご朱印もお出ししています。その中に『報恩謝徳』(ほうおんしゃとく)という印文が押されています。その意味は、『受けた恩や徳に感謝し報いる』というもの。僧侶が法要で唱える文にも出てくる言葉です。まさにここ定義の根本を作ってくださった平貞能公への感謝の思いがこめられています。
先日浜辺で海をながめる機会がありました。何年も前、私が海の近くに住んでいた頃のこと、ある暑い夏の日に海に入って、体の力を抜いて浮かんでいると、海の壮大さに、自分の日々考えている悩みがものすごく小さなものに思え、不思議と心がスッとしたことを思い出しました。目には見えない自然の大きな力に抱かれる思いがしました。
この自然の力と同じように、先人達が残してくれた様々な恩恵を、目に見えないものを含め、我々はたくさん受けています。それらをまず自分なりに受け取ってみて、感謝し幸せを感じてみましょう。身の回りの小さなことでも幸せを感じると嬉しいものです。そしてその心を周りの方にも広げていきましょう。自身を含め多くの人の心が幸せになることで、自然と先人さん達のご恩に報いることにもなリます。
今月もなむあみだぶつとお唱えし、如来さんのお護りをいただきながら明るく軽く参りましょう。
なむあみだぶつ
西方寺住職
2022. 7.1 58号