おはようございます。
2月に入りました。2月は如月(きさらぎ)と言いますが、衣更着という字を当てて、さらに服を重ねて着る時期などとも言われたりいたします。しかしながら今年、ここ定義は境内に雪がほぼなく、いつもと違った景色が広がっていて、むしろ新鮮にすら感じます。
先日、お寺によく来る方がこんなお話をしてくださいました。その方は大本堂の境内に入ると、なんだか時間の流れがゆっくりになるような感じがして、さらに大本堂の如来さんに近づくに連れてそれがより感じられ、とても癒される気持ちになるそうです。
仏教では結界(けっかい)といって空間を区切る意味を表す言葉があります。例えば本堂の中に赤い柵があってそこから中を内陣(ないじん)、外を外陣(げじん)と呼ぶのですがまさにそれが結界。または、山門から一歩足を踏み入れれば、それは仏様のいらっしゃる世界、外に出れば一般の世界(シャバの世界)それを分ける結界。この方が言うのはまさにこの結界のお話だなと感じました。
目には見えませんが、我々人間は、その場所ごとで、その場所の持つ雰囲気や空気のようなものを自然と感じて生活をしているのでしょう。
普段手を合わせ祈る(お念仏する)と言う行為も、目に見えて何か現れるわけではありませんが、必ずそこには如来さんの慈悲の光があまねく届き、我々を照らし救ってくださることをお経の中で教えていただいています。
どうぞ今月1ヶ月間も如来さんに手を合わせ、明るく元気にまいりましょう。
和顔合掌
西方寺 住職
2020.2.3