5月に入りました。定義はいつになく穏やかな日が多く感じます。道中の大倉ダムも、山からの雪解け水でいっぱいになりました。水面が太陽に照らされキラキラ、見るたびに自然のエネルギーをいただきます。
さて、今月の言葉、和顔愛語(わげんあいご)です。これはお経の中に出て来るお言葉。和顔(わげん)というのは柔和な表情、和(やわ)らいだ笑顔。愛語というのは思いやりのある穏やかな言葉という意味です。この心がけを大切にいきましょうという教えです。
我々は現在、これまでとは違う大きな社会の変化に遭遇しています。不安な思いをされている方、心にストレスを抱えていらっしゃる方もおいでだと思います。どうぞ、こういう時こそ、身近な方や、あなたの目の前にいる方に、和顔愛語のこころで接してみましょう。そうしていくうちに、きっと相手の心にも、自分の心にもぽっと如来さまの愛の光が灯されていくことでしょう。
また仏教では、誰でもどんな人でも、必ず心の中に仏の種(仏種(ぶっしゅ)、仏性(ぶっしょう))を持っているという教えがあります。みなさんの中にも必ず宿っています。どうぞおりにふれ、如来さまに手を合わせ、なむあみだぶつと一切をお任せし、自分のできる事を、心かるく、明るくさせていただきましょう。
お寺では毎朝、この度の新型感染症のこと、最前線で活動くださる医療従事者の方々への感謝とご無事を、仏前にて祈らせていただいております。よろしければご一緒に、朝のひと時に手をお合わせ下さい。
なむあみだぶつ
西方寺 住職
2020.5.3 32号