おはようございます。6月になりました。山の緑が日に日に濃くなってきました。青空に風がそよぐ爽やかな季節です。
さて、今回は『風通しよく』ということでお話しさせていただきます。今、家でもお店でも換気をしているところが多くありますね。風が通ると、これまでとは違いとても新鮮な気分になります。
西方寺でも旧本堂の裏手に熊野神社があるのですが、今回その周辺の森の間伐をしてもらいました。それによってこれまで入ってこなかった日の光が差し込むようになり、風も流れるようになりました。これまでと変わり、とても明るくなりました。境内におりますと、山門の彫刻にもある『仏さまを護る龍』がすっと通っているかのように、風を感じ晴々とした気持ちになります。
私たち人間も心の風通しをよくしますと、心が軽くなります。つまりは思ったこと感じたことを深く考え過ぎず、溜め込まず、あっさりと言ってみる、やってみる。そんな些細なことの積み重ねが大切だと感じます。もしもやってみてあれっと思ったらすぐに修正すれば良いですね。
また私たち人間の体はほとんどが水分で構成されています。『水に流す』という言葉がありますが、こまめに水分をとって体の中を『風通し』ならぬ『水通し』よくすることも大事です。夏に向かうこれからの季節、水分補給は心身ともにいい状態を作ります。私も心がけたいところです。
さて、生活の中で、もし心の風通しが滞ってきたなと気がついたら、ぜひ原点に戻りましょう。心を落ち着け如来さんに手を合わせ、なむあみだぶつとおとなえしましょう。如来さまはいつもみまもってくださっています。
今月も合掌の心で、こころかるく。よい一月となりますよう。
なむあみだぶつ
西方寺 住職
2020.6.4 33号