おはようございます。いよいよ12月となりました。本堂の後ろに見える山々も先日2度目の雪化粧、いよいよ冬の訪れを感じる季節になりました。
先日、みなさんが書いてくださった写経を納めるため、おつとめをしようと貞能堂(さだよしどう)に行った時、ちょうど年配の男性の方が熱心に手を合わせ、お参りされていました。
お声をかけてお話しすると、その方は名取市の閖上(ゆりあげ)から来られている方でした。閖上というところはここ定義にとってはとても縁深いところで、昔話があるくらい、古くからたくさんの方にお参りいただいている地域です。この方は年に2回、田植えの後と稲刈りの後にお参りするとおっしゃっていました。『おかげさんで〜』と言う言葉が印象的で、私もおつとめ前にほっこりとした気持ちにならせていただきました。
今年一年、いろいろな変化や出来事が在りました。今こうして無事に居させてもらっているのも本当におかげさまだと感じます。『おかげさま』をじっくりと考えてみますと、神仏はじめ、身近な人や自然の恵み、際限なくたくさんのおかげの毎日だというところに行き着きます。一言で言えば感謝ですね。感謝の心でおりますと、なんだかとても豊かな気持ち、安心の気持ちが湧いてきます。
どうぞ今年一年の締めくくり、如来さまに手を合わせ、なむあみだぶつとお唱えし、ありがとうと言いながら、感謝の心で明るく、心軽く過ごさせていただきましょう。
なむあみだぶつ
西方寺 住職
2020.12.1 39号