こんにちは。3月に入りました。2月末は満月で、夕方になると大きなお月さまが東の山から昇ってきて、驚くようなその存在感に自然の豊かさを感じておりました。
今日は好きなこと、心が喜ぶことを楽しくというお話です。
みなさんはご自分が何をしている時が心楽しいと感じるでしょうか?私のことで言えば、犬の散歩や、運動をしている時、コーヒー豆を挽いて淹れる時がそう感じます。それはさておき、みなさんもそれぞれに時間を忘れてしまうぐらい没頭できることや心躍(おど)ることなど、思い当たるものがあることでしょう。
さて、先日お寺でのお念仏の会があった時のこと、来てくださったある80歳代の女性の方と、法要後楽しくお話をさせていただきました。この方は一人暮らしされていて、受け答えもはっきりハキハキ、とてもその年齢に見えない方。彼女がおっしゃったのがまさに、『好きなことを楽しくするのが大事だね。』という言葉でした。この方は料理を作ることが好きで、例え一人で食事をするにしても、まるで人に出す様に色々とアレンジを加えたり、工夫することがワクワクして心躍るのだそうです。たまに来られるご家族やお孫さんたちも喜んでくれると笑顔でおっしゃっていました。
私は彼女のその時のお話がとても腑に落ちました。私たちの人生は『今この時』の積み重ね。であるとすればやはり自分の心が喜ぶことをして生きていきたいですよね。
そうは言ってもとおっしゃる方がいるかもしれませんが、ご自分の仕事の中でそれを見つけたり、時間を工夫したり、今できる中で一番心が喜ぶことを選んでいく。心が喜び明るいと、自然とまわりが明るくなり、新しい明るいご縁が繋がってまいります。
どうぞ今月も如来さんに依(よ)りながらなむあみだぶつと手を合わせ、安心の心で、明るく心軽やかにまいりましょう。
なむあみだぶつ
西方寺 住職
2021.3.3 42号