11月に入りました。ここ定義の山々は色鮮やかな紅葉の姿を見せてくれています。日の光に映えるとさらに綺麗さを増し、私たちの心を和ませてくれます。
さて、私は先日、南三陸町の志津川に行かせていただきました。志津川は昔から定義にお参りされている方も多くいらっしゃる場所。そんなご縁を感じながら砂浜や近くの荒嶋神社などをお参りさせていただきました。もう一つの訪れた理由が、南米のチリ、イースター島から贈られたモアイ像を間近で拝むこと。チリ地震以来のご縁があるそうで、地元の方々の尽力でその地に安置されたことを知りました。『モ』は『未来』、『アイ』は『生きる』、モアイには未来に生きるという意味が込められているのだそうです。
また、その時に立ち寄らせてもらった商店街の方々が、なんとも自然体で明るく、私はとても嬉しくなりました。明るくいること、それだけで周りの人の気持ちも明るく照らしてくれることを実感させてもらったひとときでした。
いつも明るくいられたらいいですが、普段の生活の中で、明るくいようと思っていても実際になかなかそうできない時もありますね。
一つの方法として、そんな時は明るい言葉を意識的に発するだけでも、気持ちというのは変わってまいります。私は『ありがとう』や『嬉しい』、『大丈夫、まもられている』といった前向きな言葉を心がけて口に出すと、次第に自分の心が軽くなっていくように感じます。
如来さまに『なむあみだぶつ』のお念仏をお唱えすること、それもやはり口から発することで、その力添えにより次第に心が備わってくることを教えていただいています。
どうぞ今月も如来さまのお護りをいただきながら明るく軽やかな心持ちで参りましょう。
なむあみだぶつ
西方寺 住職
2021.11.1 50号