10月になりました。空の雲も高く、朝はひんやりと秋を感じる頃となりました。定義までの道中、たくさんの田園風景を見ながら皆さん車を走らせて来られます。その田んぼの稲穂も今収穫の時を迎えているようです。
実るほど頭を垂れる稲穂かな
有名な句がありますが、まさにそれを直に見ることができる季節となりました。日の光に映え風になびく金色の田んぼを見ていると、私はとても豊かな気持ちになります。農家の方々が月日をかけ丹精込めて大切に育てられた賜物ですね。そしてやはり、日光や水などいろいろな自然の条件が整ってこそできる自然の恵みそのものだと、感謝の念が湧いてきます。
また先日、色々な方から野菜や秋のきのこなどをいただく機会がありました。作っておられる方々はそれを持ってきてくださる時、とてもいい表情をされていました。いただくこちらも不思議と豊かな気持ちになりました。
幸せはその人の心しだいで感じ方が大きく変わるもの。心にチャンネルがあるとすれば、『足らない』というチャンネルではなく、『ありがとう』という感謝に自分のチャンネルを合わせてみると、おのずと心が軽く豊かになっていくのではないでしょうか。
お陰様の豊かなみのりに感謝。どうぞ今月もなむあみだぶつと手を合わせ如来さんにお護りをいただきながら、明るく軽く参りましょう。
なむあみだぶつ
西方寺住職
2022. 10.1 61号