こんにちは。11月になりました。ここ定義の山々も赤や黄色に色付いて参りました。五重塔庭園の紅葉はまさに見頃を迎えているようで、毎日多くの方々が参拝に来られています。
先日知り合いの方から伺ったお話です。その女性はご自身が入ったばかりの会でたまたま旅行があり、会の他の人たちと寺社をまわることになったそうです。
その時彼女は、知っている人があまりいない中でなんとなく雰囲気に乗れず、気後れし、不安を感じていました。するとその時に、『こっちにおいで。』とさりげなく声をかけてくれた方がいたそうです。彼女はその声をかけてくれた方の言葉に心が救われ、そこからその会に楽しく参加することができましたとしみじみ語ってくださいました。
私も初めての所の中に入っていく時、同じような経験をしたことを思い出しました。他から見たら、なんともない一言ですが、その方にしたら不安な気持ちから救われるまさに『仏の一声』だったのでしょう。ちょっとした一言が相手の気持ちを楽にすることを教えてもらったお話でした。
声をかけてくださった方の思いやりの心がじわっと伝わって参りました。
仏の心は慈悲の心と教えていただいております。どうぞ今月もなむあみだぶつと手を合わせ、如来さんのあたたかいお護りをいただきながら明るく軽く参りましょう。仏前で手を合わせ、じわっと心あたたかく。
なむあみだぶつ
西方寺住職
2022. 11.1 62号